様子の違うジルを心配して病院に連れて行くも、老化の症状に過ぎないと言われて一か月。


ジルの様子は悪化していくばかりでした。


あれだけ大好きだった散歩も、とぼとぼとしか歩きません。おもちゃを投げても反応せず、はやく帰りたがる。散歩の途中にだっこして帰ることも増えました。
ケージの外に出たいと騒ぐことも稀になり、マグに対しても興味がなさそうにしています。
外に出た時には洗面所の暗がりでぼーっとしていたり、ケージが空いていても中に入って壁を見つめたり…。

調べて出てくる認知症の症状と似ているような、そうでないような。
不安な日々が続きました。


今思うと、気持ち悪くてぐったりしていたのだと思います。


それでもごはんだけは元気に食べていてくれたのですが、六月も半ばを過ぎて、いよいよ食欲もなくなってしまいました。


「どうせ病院に連れて行っても、老化だって言われるんだろうな」

「気にしすぎなんだろうな」


そう思って数日躊躇したものの、天気の良い日の朝、ついに病院にいくことにしました。


休日だったこともあって病院は大混雑で、2時間は待たされたと思います。コロナの心配もあるので車で待ちました。途中コンビニでジルにお水を買って飲ませたり、砂利敷きの駐車場の隅でトイレをさせたりしました。

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病院の駐車場で待っている時のジル。この時も、とっても苦しかったんだね。わかってなくてごめんね。

病院嫌いのジル。待合室に入った瞬間から痙攣みたいにガタガタ震えはじめ、ようやく呼ばれた診察室でも、隙あらば診察台から降りようと頑張ります。


ごはんを食べなくなってきたこと、散歩でも元気がないこと、ぼーっとしている時間が増えたこと、もちろん多飲多尿のことも話しました。

先生は首を触って聴診器で心音を軽く聞いて、なんともないように言いました。

「胃もたれですね」

「何か新しいものを食べさせたりしましたか?」


胃もたれ?そんなばかな、と思いました。

確かに数週間前からサプリメントを数種類始めていましたが、胃が持たれるような症状が現れたという話はどのサプリでも聞いていません。
先生はすべてのサプリを一度中断すること、そして今までずっとあげてきたドッグフードのみで数週間様子を見るよう告げてきました。

でも、ここ一か月だんだんと悪化してきたジルの症状が食生活による胃もたれだとはどうしても思えず、先生に食い下がりました。
無駄になっても構わないから、念のため血液検査をしてほしい。そうお願いしました。


先生は少し面倒くさそうな顔をしたものの血液検査を了承してくれ、採血をして30分後。


ジルを緊急入院させるよう告げられるのでした。



「腎臓の数値がひどいです。今すぐ、静脈から点滴が必要です。一日中点滴して、毒素を流します」

クレアチンは3.8、BUNは120を超えていたように思います。
その時は各数値が示す意味も分からず、ただ数字の並んだ検査結果用紙を渡されました。
そしてジルを引き渡し、家から普段食べていたフードを持ってくるように指示されます。


「いつごろ退院できるんですか?」


腎臓の病気がどれだけ怖いかわからず、その時は病気が見つかってよかった!これでジルは大丈夫だ!と勘違いしていました。


「まず三日は確実に。それで検査をして数値が下がらなかったら、もっと。でもいつまでも続けられるものじゃないです」


よくわからないままに家に帰され。

フードは夕方の診察開始時に持っていくことになり、それまでの間、インターネットで犬の腎臓病がいかに恐ろしい病気かを知ることになるのでした。